医療脱毛ってどうして 何回も施術が必要なの?
医療脱毛は一度の施術で完了しません。満足のいく結果を得るには必ず複数回の施術が必要です。このページでは、医療脱毛において複数回の施術が必要な理由について解説していきます。
この記事の監修医師
生えていない毛は
脱毛できないから
生えていない毛は
脱毛できない
発毛組織を破壊するのはレーザーによって生じる熱です。その熱は、レーザーが「黒い毛根にぶつかる」ことによって生じます。逆を言うと、もし毛穴に毛がなければ熱はほとんど生じません。つまり生えていない毛にいくらレーザーを照射しても脱毛はできません。
実はヒトの体表には「生えていない毛(=休んでいる毛穴)」が相当量存在します。複数回の施術が必要な理由とは、「レーザーは生えている毛にしか効果がなく、今生えている毛はとても少ないから」なのです。
すべての毛が常に
生えているわけではない
ヒトの毛は絶えず新陳代謝を繰り返しています。毛は「生える・抜ける・休む」というサイクルを繰り返し、常に新しい毛に生まれ変わっています。(毛周期といいます)
そして毛の生え変わりサイクルは犬や猫のように一斉ではなく、毛穴ごとにバラバラです。ですからヒトの皮膚には「生えている毛」と「休んでいる毛」が常に混在しています。つまり、レーザー照射をしても効果がない「毛のない毛包」がたくさんあるということなのです。
生えている毛は
わずか20%しかない
以下の表は体毛の成長期(生えている状態)と退行・休止期(抜けつつある状態・休んでいる状態)の割合をまとめた表です。
ご覧いただいてわかるとおり、成長期(生えている状態)の体毛は全体の20~30%しかなく、退行・休止期(抜けつつある状態・休んでいる状態)の体毛は70~80%です。
生えている毛は少なく見積もると全体の1/5。つまりすべての毛に少なくとも一度はレーザーを照射するには、最低5回の施術が必要だということになります。
まとめ
複数回の施術が必要な理由その①は、「施術は生えている毛にしか効果がなく、そして生えている毛は全体の20%程度しかないから」です。
一度に最大20%程度の毛にしかレーザーを照射できないため、理論上最低5回くらいは施術が必要、ということになります。
一度の施術で発毛組織が
死滅しないことがあるから
毛が生えていたとしても、
細胞を破壊しきれない
ことがある
毛乳頭細胞と毛包幹細胞は、それぞれ毛包にひとつずつしかないわけではありません。どちらも毛包に無数に存在しています。
毛包によっては施術時にうまく熱が伝わりきらず、一部の細胞が生き残ってしまうことがあります。
細胞が生き残ってしまうことは決して珍しいことではありません。特にワキやVIOなど毛が濃い部分には起こりやすい現象です。
細胞が生き残った毛包では再発毛が遅くなったり毛が細く短くなったりします。そして施術を繰り返すことで、やがて細胞が死滅するか、あるいはほとんど気づかない程度にしか毛が成長しない程度まで減少します。
何回の施術で
どの程度の効果が
得られるのか?
次のページでは、何回の脱毛施術でどれくらいの脱毛効果が得られるのか、当院のデータもご紹介しながら説明していきます。